電力自由化後も賃貸住宅で新電力は使える?原状回復の必要性は?

家庭用の電力自由化によって、今や誰でも好きに電力会社・電力事業者を選べる時代になりました。しかし、賃貸住宅に住んでいる方にとって

「勝手に電力事業者を変えてもいいの?」

「退去するときに元の電力会社に戻さなくちゃいけないの?」

といった点がとても気になりますよね。そこで本記事では、賃貸住宅と電力自由化の関係や原状回復の必要の有無について詳しくお伝えします。賃貸住宅に住んでいる方は必見!ぜひ参考に読んでみて下さいね。

賃貸住宅の基本知識!退去時の原状回復とは?

賃貸住宅に住んでいる方なら「原状回復」という言葉を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。まずこの言葉の定義をきちんと把握しておきましょう。

部屋に入居する前に敷金や礼金などを支払い、退去するときにキレイに部屋が使われていれば敷金が全額戻ってくる、部屋に損害があれば修理費用を負担させられる、という話は大丈夫かと思います。

このため、原状回復=部屋を借りる前の状態に戻す、というふうにお考えの方が多いようですが、実はそうではありません。

退去時に求められる現状回復の内容を明確化したガイドラインが国土交通省より発表されているので、そちらを見てみましょう。国交省によると原状回復とは

賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること

引用元:国土交通省

を意味しています。

例えば

  • 食器棚のような重い家具を置いたので床が凹んだ
  • 冷蔵庫の背面に面している壁が電気焼けで黒ずんでいる
  • 日光によって畳が変色してしまう

など普通に生活していて起こりうるものは「経年変化」「自然消耗」という扱いになり、居住者が修理する必要はありません。こういった経年劣化によるものではなく、居住者の過失によって住居内が消耗した場合、居住者の負担によって現状回復をする義務が生まれます。例えば

  • 引っ越しの時に荷物を運んでいて壁にぶつけて凹ませた
  • 喫煙による壁のヤニがとれない

といったものです。ですから、原状回復とは部屋を借りた当時の状態に戻すことではない、ということをぜひ覚えていただきたいのです☆

電力事業者を変えると原状回復対象になりうるのか?

じゃあ賃貸に住んでいる間に電気事業者を変えるのは居住人の都合だから、退去時に元に戻さないといけないの?

という声が聞こえてきそうですね。

結論から言うと電力事業者の変更は現状回復対象にはなりません。これは例えるならインターネットの契約と同じ。インターネットって自分の好きなプロバイダと契約して、引っ越しの時はいったん解約しますよね。

電気も同じで、基本的には世帯と電力会社・電力事業者との間の契約になります。電気の契約に関しては大家さんや管理会社は一切関係がないのです。(例外もありますが、それは次の章でご説明します。)

なので退去時には電力事業者との解約、もしくは引っ越し先で入居日から切り替えができるように手続きをすればよいだけなのです。そうすれば、次の入居者がまた新たに電気を契約できる状態になります♪

新電力との契約でメーターが変わったらどうする?

新電力に切り換えた場合、従来の電力メーターから「スマートメーター」に交換されるケースが多いようです。メーターは賃貸住宅だと部屋の外の壁の中や郵便受けの下など、目立つところにありますよね。

これはさすがに元に戻さないといけないんじゃ…と心配になるかもしれませんが、そんなことはありません!メーターが新しく変わったとしても、現状復帰の義務はありません。

なぜなら電力メーターは大家さんや管理会社の持ち物ではないから、なんです。

えっ?じゃあ誰のものなの?というと、これは電力会社、正しくは送配電事業者のものなんです。

送配電事業者とは簡単に言うと

  • 北海道電力
  • 東北電力
  • 関西電力

など、電力自由化前に各地域の電力供給を担当していた事業者のこと。だから福島県に住んでいる人が東北電力からループ電気に変えてメーターが取り換えられた!という場合でも、取り換え前・取り換え後のメーターの持ち主はどちらも東北電力なんです。だから何の問題もないんですね。

それに、スマートメーターに換えた後は、この先誰が引っ越してきても従来の電力メーターに戻ることはほぼありません。

スマートメーターは、居住人の電気使用量を30分ごとに電力事業者に送信し、電気代の計算や請求・照会を簡単にするための通信機能を持った次世代の電力メーターです。2014年の経済産業省・資源エネルギー庁による決定によって導入を推進され、東京都では2020年代の早い段階で全ての世帯に設置するよう計画されています。

ですから、スマートメーターに切り替わることはとてもいいことなんですね(^^)

世帯ごとに新電力と契約できない例外のケースとは?

先ほどちらっと出てきた、賃貸住宅で入居者が個別に新電力と契約を結べないケースについて説明いたします。

これは、賃貸住宅が「一括受電」をしている場合です。一括受電とはマンションやアパート全体が特定の電力事業者と契約しているケースで、入居者はその分おトクな料金で電気の契約が結べる、というものです。

一括受電契約を結んでいる賃貸物件に住む方は、原状回復どころかそもそも新電力との契約ができないのです。

一括受電をしている物件の数はわずかに増加傾向にあり、東京カンテイプレスリリースによると20166月時点で全国のマンション・アパートの15に相当することがわかっています。また西日本の府県ほど割合が高く、中には30%を超える都道府県もあるため、少し注意が必要です。

まとめ

電力自由化によって、賃貸住宅に住んでいる人でも自由に電力事業者を選べるようになりました。それによってスマートメーターの設置など、入居当時と環境がガラッと変わってしまうことっも多いですが、基本的に電気の契約と賃貸住宅とは無関係。

スマートメーターは送電事業者の持ち物であり、大家さんや管理会社に報告などをする必要は一切ありません。退去時の原状復帰に電気の契約は含まれないので、安心して好きな電力事業者を選ぶことができます。

ただし一括受電契約を行っている賃貸住宅は、新電力との自由な契約が不可能ということだけ、覚えておきましょう。

>>>ループ電気の詳細はこちら<<<

なおアパート住まいの方のループ電気の利用についてはこちら

アパートでもループ電気は利用できる?例外ケースも含めて徹底解説!

 

なお、ループ電気以外の新電力会社と比較したい方は、一括で比較しちゃいましょう!